暗闇に響く呻き声・・・。

屋敷の奥の、日の当たらない部屋で、三好は裸のまま両手足を背中で一つに拘束されて、口にはタオルを噛まされて、身体をビクビクと痙攣するように跳ねさせては、誰かを求めるように首を左右に巡らせていた。

「なぜこんなことをされているのか分かっているか?」
突然、暗闇の中に声が響いた。
三好はしかし涙で滲んだ瞼を閉じたまま、眼球だけを動かして声の主を探す。すると、白い手袋を嵌めた手が、三好の頬を撫でた。

☆☆☆☆☆

気がついたとき、三好は暗闇の中で転がされていた。
手も足も麻痺したように動かない。声も出なかった。
何がおきているのか理解する前に、何かが肌に触れた。
ビクッとして自分の身体を見下ろす。
そこには無防備に裸にされた自分の体と、足を撫でるように触ってくるひんやりとした誰かの手があった。
「んん!」
驚いて身を捩って逃げようとするが、身体はほとんど動くことはなく、三好の身体を触っていた手は一つ二つと増えていき、いつの間にか無数の手が身体を好き勝手に蹂躙していた。

助けて!
結城さん!助けて!
心の中で呼び求めるが、結城さんの気配はしても姿を見つけられない。
そのうちに、その手は三好の身体の深いところまで暴こうと動き回り、気持ち悪さとは別に、勝手に跳ねて快感を求めようとする自分の体に涙が出た。

気持ち悪い・・・!
・・・気持ちいい・・・。
もうやめて、もっと・・・、だめだ。
放して!・・・足りない、苦しい、
やだ、結城さん・・・!
どのくらいの時間がたったのかわからなくなった頃、ふいに頬を撫でる感覚。手袋をした手の感覚がした。
その手を辿って見上げると、冷ややかな笑みで見下ろしている結城さんと目が合った。
「なぜこんなことをされちるのか分かっているか?」
そう結城さんは聞いた。
なぜ・・・?思い当たらない。
これは結城さんがしている罰なのか?でも、俺が何をしたというんだろう・・・。

☆☆☆☆☆

手足を拘束されたまま身体を捩らせる三好に触れた。
じりじりとした熱をはらんで、三好が手の主を見上げる。
瞼は閉じていても、結城と視線が合うかのようだった。

「やつは、似ていたか?」
低い声で放たれた言葉に、三好は、震えた。
「夢の中なら罪はないと思ったか」
ゆっくりと首を振る三好の顔は蒼白だった。
「それとも、犬なら浮気ではないと?」
三好の喉がごくりと音を立てた。
「見ていたのだ。始めからずっとな。まさか犬にまで佐久間を重ねるとはな・・・」
「んん!!!」
突然の直接的な体内の刺激に三好は狂ったように悶えた。

目を開きたいのに、どうしても開くことが出来なくて、悪夢と現実の狭間で、三好はただ涙を流して悶えるしかできなかった。





















































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