「あれ?三好がいなくなった(どうしたんだろう)」
と、田崎が言ったころには、僕は瞬間移動していた。


どこかわからない南の島。
椰子の木が生えているだけで、他には何もない。

「結城さんが、あんな人だったなんて・・・」
僕はショックのあまり、ぼんやりしてしまった。

結城さんがエロいのは知っていたが、あそこまでだとは・・・。
いや、エロいのはわかっていたんだから、別にショックを受けるほうがおかしいんじゃないのか?
そうだ、結城さんが朝から松葉崩しについて思考していたとしても、別にいいじゃないか・・・。
そう思うのだが。
だが、これ以上結城さんの思考を読む勇気が出ない。


「あれ?三好、いたのか(いたかな??)」
田崎の声。
僕は瞬間移動で食堂に戻り、朝食の続きをとった。

結城さんは、ちらりと僕を見たきり、新聞で顔を隠した。
(松葉崩し・・・)

松葉崩しから離れろ。
僕はそう思いながら、コーヒーを飲んだ。







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