神永と実井の部屋。

神永「実井・・・寝たのか?」
実井「・・・・・・」
神永「・・・キス、してもいいかな?」

神永が実井の顔を覗き込むと、実井はぱっちりと目を開けた。

神永「うわっ・・・」
実井「うわっ、はこっちのセリフですよ。寝込みを襲う気ですか」
神永「いや・・・その・・・」
実井「別に構いませんよ。温泉に泊まって大人しく寝るっていうのもなんだし」
神永「・・・貴様にとって温泉ってそういう認識なの?」
実井「貴方こそ、僕にキスしようとしてたんじゃないですか」
神永「そうだけど・・・、いや、ち、違う、違うって」
実井「今更恥ずかしがることないでしょう?そこで否定されたら僕の立つ瀬もないし」
神永「・・・・・・」
実井「僕、どうせなら縛りっぽいのとか好きなんですけど」
神永「え?縛りっぽいの?」

実井、神永の腰紐を外して、神永の腕を頭の上でまとめあげる。

実井「こーゆーのって萌えません?」
神永「いや、いやいやこれおかしーだろ?なんで貴様じゃなくて俺なんだ?」
実井「それは、俺が攻めだからですよ?」

夜中、絹を引き裂くような悲鳴が響いた。

非常階段の入り口。

甘利「神永の声だ」
田崎「ちょ・・・待って甘利、この状態で観に行くの!?」
甘利「いや、俺も途中でいけないわ。気にはなるけど」
甘利は田崎を背中から抱きかかえたまま、言った。
甘利「こっちのほうが大事」
そういって、田崎のわき腹に手を滑らせた。

小田切「う?なんだなんだ」
波多野「あいつら〜・・・盗聴器切ってやがったのか」

波多野が駆けつけたときには時既に遅く、神永は腰紐で完全に縛り上げられて、床に転がされていた。

神永「波多野・・・助けろ・・・」
波多野「自業自得だ」
実井「・・・・ひと仕事したなー・・・」








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