(別バージョン)


結城「部屋割りに不満がでたようだ。公平にくじ引きにする。ただし、3人部屋になるから、覚悟せよ」

各自、くじ引きをひいたところ、

<菫の間>結城、三好、実井。
<桜の間>田崎、甘利、福本。
<楓の間>波多野、神永、小田切。
の組み合わせとなった。

波多野「げげ、最悪じゃん」
神永「誰かの意図を感じるな・・・この組み合わせは」

甘利「お前、こーゆーの得意だよな?」
田崎「なんのこと?偶然だよ」

三好「なんでこいつと・・・」
実井「それはこっちのセリフ。結城さんは渡さないからな」

小田切「福本と同じじゃないのか」
福本「残念がってくれるのか?」

それぞれの部屋に分かれた。

<菫の間>
結城「・・・とりあえず、飲むか」
三好「つぎます」
実井「僕が」
結城「・・・争うな。順番に飲む」

<桜の間>
田崎「微妙な感じですね」
甘利「テレビつけようか」
福本「<報道ステーション>にしてくれ」

<楓の間>
波多野「結城さんの部屋には、さすがに盗聴器は・・・」
神永「仕掛けたほうがいいぞ。なにされるかわからん」
小田切「トランプでもするか?死地並べとかどうだ」

1時間後。
<菫>
結城「実井。寝たのか?」
実井「・・・・・・」
三好「誘惑しようとしてるんですよ。僕もよく使う手です」

<桜>
田崎「ビール買いに行ってくるよ」
甘利「俺も手伝う」
福本「この事件の真相は闇だな」

田崎と甘利は連れ立ってでてゆき、自販機のところで抱き合っている。
田崎「やっとふたりになれたね」
甘利「ああ・・・ふたりきりだ」

<楓>
波多野「トランプとかしてる場合じゃないんだけど」
神永「あっ、もしかしてあがり?小田切」
小田切「そのようだ。今日はついてるな」

3時間後。
<菫>
結城「貴様も寝ていいぞ、三好」
三好「え?ああ・・・はい。でもなんか、前に妙なことがあって・・・」
結城「なんだ」
三好「寝ている間に体中が痣だらけになってたことがあるんですよ。キスマークみたいな」
結城「それはあれだろう、かまいたちのしわざだ」
三好「かまいたちですか?」
結城「気にするな。俺が見ていてやるから」
三好「それなら安心だ」

<桜>
福本「帰ってこないな。ドイツまでビールを買いにいったのか?」

田崎と甘利は自販機の前でまだ抱き合っていた。
田崎「あっ・・・ああ・・・」
甘い吐息が漏れ聞こえてくる。
<楓>
波多野「いつまでやるんだよ」
神永「そろそろ三好たちが気になってきたな」
小田切「フルハウス。俺の番だな」

5時間後。
<菫>
結城「完全に寝たな。ふたりとも、ふっふっふっ・・・」

<桜>
福本「ぐーぐー」

田崎と甘利は自販機の前でまだ抱き合っている。
田崎「そろそろ戻ろう」
甘利「そうだな」

<楓>
波多野「俺、見てこようかな・・・」
神永「俺も行くよ」
小田切「どこへ行くんだ?もう寝よう」

波多野と神永が<菫の間>を訪れた時、魔王はその本性を現したところだった。
波多野「実井!」
神永「三好!」

魔王「みーたーなー」

深夜に、絹を引き裂くような絶叫がした。


この日以来、修学旅行は二度と行われなかったという。
果たして、波多野と神永は何を見たのか?
それは誰にもわからなかった。






















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