部屋。各自の部屋へ。

小田切「あー、喰った喰った。温泉は最高だな、波多野」
波多野「まじげろ最悪。吐きそう、俺」

三好「このタオルからこっちにはこないでください」
田崎「なんか漱石の小説にそんなのあったな」

甘利「なんで俺が貴様と一緒なんだ」
福本「そう嫌がるなよ。夜はこれからじゃないか」

実井「トランプでもします?」
神永「いいよ、やろうか」

結城「・・・・・・誰も遊びに来ないな・・・」


1時間後。

小田切「ぐーぐー」
波多野「あいつら・・・トランプしてるのか」

三好「テレビでもつけましょうか」
田崎「あ、俺、ジョーカーゲーム観たい」

甘利「テレビでもつけるか」
福本「報道ステーションにしてくれ」

実井「なんか賭けますか?」
神永「えっ・・・?いいの?」

結城「・・・・・・皆。なにをしているのだ・・・誰も遊びに来ないとは。仕方がない、ダブルクロスを見るか・・・俺が一番カッコよく映っているからな」


3時間後。

小田切「・・・うーん・・・・うーん・・・」
波多野「うなされ始めたな。悪夢か?・・・あいつら静かになったな」

三好「あー面白かった。僕の出番多かった」
田崎「もう寝る?三好。早く寝たら?」

甘利「あいつら、どーしてるんだろう・・・観に行くか」
福本「この事件の真相は闇だな」

実井「・・・・・・」
神永「実井。寝たの?それとも寝たふり?」

結城「・・・・・・誰も来ないな。三好・・・なにをしている・・・」


5時間後。

小田切「ちづねぇ・・・」
波多野「いい夢に変わったみたいだな。あいつら大人しく寝たみたいだが、一緒に寝てると思うと俺はネラレナイ」

三好「・・・」
田崎「寝たな。寝顔、可愛い」
甘利「なにしてんだよ、田崎」
田崎「甘利。君こそなにしてんの」
甘利「気になってきてみたら貴様が三好に見惚れてたんだ」
田崎「ちょっと見ただけだよ。寝てるのを確認して、甘利の部屋へ行こうと思ったんだ」
甘利「本当か〜?」
田崎「・・・(ちょっと嘘だけど)」

福本「甘利、大変だな」

実井「・・・・・・」
神永「(実井・・・睫長い)・・・どきどき」


結城「・・・・・・・・・・・・そろそろ寝るか。つまらん」


結城は一晩中起きて誰かを待っていたが、誰も現れなかった。
次の日、超絶に機嫌の悪い結城さんを連れて、一行は日光東照宮へ行った。
この日を最期に、2度と修学旅行は行われなかったという。
記念に撮った日光東照宮での写真が、一枚残っている。












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