闇の中にいた。
暖かいものが肩に触れる。
悲鳴を上げそうになる唇を塞がれた。

誰かの腕の中、強く抱きすくめられていた。
「俺だよ」
耳元に囁く声・・・小田切だ。
「・・・小田切・・・貴様っ・・・」
「手を離すけど、騒ぐなよ」
低い声で、そう命じる。

「なにを・・・してるんだ?」
混乱したまま、間抜けな声が出た。
夜中に部屋に忍び込み、僕を抱いている。
それが、小田切だというのは衝撃だった。

「お前が、欲しいんだ」
「なん・・・だと?」
小田切の掌が、服の上から僕の乳房を掴んだ。
一瞬、ためらうように手を離し、それから強い力でもみ始めた。
「やめろっ・・・あぁ・・・」
言葉とは裏腹に、唇から嬌声が零れた。

「・・・感じてるのか・・・?」
小田切はパジャマの裾をまくりあげ、肌を滑らして、直接乳房を掴んだ。
「堅くなってる」
乳首の先を触り、撫でるように乳房全体を包んだ。
僕は息がとまりそうになった。
恥ずかしくて、顔から火が出そうに熱い。

「よせ・・・おだぎり・・・貴様には触られたくないっ・・・」
「・・・随分柔らかいんだな・・・母さんみたいだ・・・」
夜這い、という信じられない行動をしているくせに、小田切は少年のような顔をしていた。
「・・・ここが感じるのか?」
小田切は僕をベッドに押し倒すと、パジャマをまくりあげて、露になった乳首の先を口に含んだ。
舌先で転がすように舐めてくる。
僕は足の間が濡れてくるのを感じた。
「・・・僕は・・・結城さんの子供を産むんだ・・・」
「結城さんは誰にでもああいうことをいうんだ。福本が言っていた」
小田切はそう切り捨てた。
「だから、足を開け」
らしくない強引さで、小田切は身体を進めた。





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