「なんだこれ・・・」

床に這いつくばったままの中瀬は、上目遣いに俺を睨んだ。
「僕に何をした・・・」
「ちょっといけないことを」
俺は中指を立ててみせた。
中瀬は青くなった。
「なんだと?」
「お前が起きないからいけない」

中瀬を抱えあげると、どさりとベッドに放り出した。
そのまま覆いかぶさるように、中瀬の上に乗った。
「どうする気だ」
中瀬の唇が近い。
「どうすると思う?」
「貴様はっ・・・宗像が好きなんだろう?なんでこんな」
「宗像は留守だよ。手持ち無沙汰なんだ」
「ふざけるな」
中瀬の唇を塞いだ。
言葉とは裏腹に、舌は良く絡んで、俺の情欲を煽る。

「どうしたいんだ?」
俺はわざと尋ねた。
中瀬の下半身は張り詰めている。
「・・・っ」
その言葉を口にするのが屈辱なのか、中瀬は青ざめたまま、俺を睨んでいる。
「聴こえないな」
「逝かせろよっ・・・」
その言葉を聞くと、俺は手を滑り込ませて中瀬の物を掴んだ。
「うっ」
ゆっくりともみしだく。
「ああっ・・・」
小さな悲鳴をあげて、中瀬はきつく目を閉じた。
この状況が耐えられないのだろう。
「目を閉じるなよ。ちゃんと俺のこと見てろ」
耳元でささやき、左手に力を込めた。
「自分だけ逝くつもりなのか?身勝手だな」
「なっ・・・貴様が勝手に・・・!」
中瀬の頬は高潮した。
俺は中瀬の身体を反転させると、下半身を脱がして、さきほど慣らした場所に自分を挿入した。
中瀬は声にならない叫び声をあげたが、無視した。
やがて、ゆるいリズムを取りながら、俺の先端が奴の内部を掻きまわし始めた。
堪え切れずに、先に中瀬が射精した。それを掌で受け止めて、俺は動作を続けた。
カーテンの隙間から強い光が差し込んできたが、俺はまだ中瀬を抱いていた。
朝にはまだ早い。まだ、もう少し。
朝が来るのを恨めしく思うのは、これがはじめてじゃない。











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