「なにやってんだ、貴様ら」
声のするほうを見ると、甘利だった。
「・・・そういうことかよ」
「甘利」
「田崎。待て」
三好が鋭く言った。
「僕たち、元に戻ってる・・・」
田崎が見ると、三好は三好の可愛い顔だった。
自分の顔を撫でてみる。いつもの自分だ・・・。
「田崎。ちょっと来い」
甘利が言った。
「甘利。これには訳が」
三好が言いかけたが、田崎がそれを止めた。
「三好。何も言うな。どうせ信じない・・・」
甘利は田崎を連れて行った。
それにしても、なぜ、元に戻ったのだろう。
「流れ星のせいか・・・?」
三好は空を見上げた。
寮に戻ると、食堂に結城さんがいた。
三好をじっと見つめ、やがて口を開いた。
「元に、戻ったのか」
「結城さんには、かないませんね」
三好はそういって、軽く肩をすくめた。
「一杯飲みませんか?付き合いますよ」
そのころ甘利の部屋では。
田崎が、おしおきの真っ最中だった。
「何も考えられなくしてやるよ。三好のことなんか」
ああ、今夜も徹夜か。
田崎は心の中で深いため息をついた。
終