行為の後、ふたりでシャワーを浴びた。
真島は無言で僕の身体を石鹸で洗った。
絵の具はなかなかとれなかったけれど、なんだかくすぐったかった。
僕は思わず笑い声をあげて、真島はそんな僕を眩しそうに見つめた。

その時、
ドンドンドン!!と激しく扉が叩かれて、それからドカン!!と扉が開く音がした。
「みのる!!いるんだろ!!」

パパだ!パパの声だ!
驚いて風呂場から出ると、パパが銃を構えながら、真島を睨みつけている。
「ちょ、パパ・・・なにしてるの」
「な、なにしてるのかはこっちのセリフだ!!貴様、みのると一緒に風呂に入ったのか!?」
「パパ?」
真島はパパと僕を見比べて、
「随分ちっこいパパだな」
と言った。
あ・・・、それ、禁句だ。
「うるせー!!誰がチビだ!!ふざけんな・・・」
「パパ、パパ、落ち着いてよ!」
「ふざけたまねしやがって・・・覚悟はできてんだろうな・・・真島の息子だかなんだかしらねーが・・・」
「・・・親父を知ってるのかよ」
真島が低い声で言った。
銃口を向けられても、少しも動じない。
「知っていても関係ない。貴様・・・撃ち殺す」

ズガン!!パパの銃は真島の耳の側を撃ち、壁に穴が開いた。
真島は振り返り、
「おい・・・マジで撃ったのかよ・・・?おい、波多野、お前の親父、正気じゃねーぞ!?」
少し焦って、僕を見た。
「うん。パパはこうなんだ・・・過保護っていうか・・・」
「過保護のレベルじゃねーだろ!!キチガイだよ!!」
「うん・・・だよね・・・」
僕は小さくなって、穴に入りたくなった。

「とりあえず、服を着ろ。お前ら」
パパは言った。
「強制わいせつと強姦罪で、署まで連行する」





















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