結城の部屋。

結城は部屋のドアに手を伸ばすと鍵をかけた。

それが合図のように三好は結城の二間続きの部屋の奥へと連れて行かれ、乱暴にベッドに放り出された。三好の身体が早鐘を打って強張ると、上着を脱ぎ捨てた結城に馬乗りにされて、そのまま唇を奪われた。

「・・・・・・っん!ふっ・・・!」

息が苦しい。ただでさえ身体がおかしくなるほどドクドクと鳴って息ができないのに、結城の口付けは気を失いそうなほどに三好を痺れさせた。

結城は三好の服を一枚ずつ剥ぎ取ると、彼の繊細な部分に手を伸ばした。
日暮れ時、外を誰かが通り過ぎる気配がした。
三好は自分では抑えきれない体の高まりを感じて、思わず声を上げそうになった。
「・・・・・・!」

すかさず結城の指が三好の口を抑えた。そして、そのまま指を口の中へ押し込んだ。いつの間にか結城の指も身体も熱くたぎっていた。

頭がくらくらするのを感じて、三好は結城の腕にしがみついた。その瞬間に、三好の耳元で、三好だけに聞こえる声で結城が囁いた。

「今日はいつもよりもよく感じるようだな・・・」

全身を駆け抜ける激しい熱・・・!
結城が三好の口に入れていた指を、下半身に押し込んだのだ。叫びそうになる三好の唇を、結城は激しく吸った。

いつもより・・・。一体俺は何度こんな風に結城さんに抱かれたんだ・・・!?

頭の片隅で三好は必死に記憶を手繰り寄せようと試みた。しかし、次から次へと湧いて来る快感に任せ、思考を閉じるには、さほど時間はかからなかった。

三好が考えるのをやめたとき、結城は三好をベッドに腹ばいに押し付けた。そして、自らを、三好の身体の中に沈めた・・・。
三好は自分が火の塊になったように感じて、身を反らした。

結城は執拗に何度も何度も三好を追い詰めた。
三好の身体はその度に、さらに色気を増して、結城の身体を締め付けた。

真っ暗な静寂の中で、三好は最後まで声を押さえ込まれたまま、やがて、意識を失った。



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