今日の盗聴先を発表します!ドラムロール!じゃんっ!
三好の部屋でーす☆っていっても、実はさっきから何も聞こえないんだよな〜。おかしいな・・・。見つかっても大丈夫なように、いくつも仕掛けておいたのに・・・。

部屋にいないのか?
ん?足音が聴こえるなぁ・・・
「コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、・・・」
足音長いな!
部屋ん中ぐるぐる回ってんのか?
そんな広い部屋じゃないのにな?

「ガチャ」
あ、部屋から出るのか?
「なんだ?三好、出かけるのか?」
俺が呟くと、背後から低い声が響いた。

「三好に何の用だ?」
「っ!結城さん!」
慌ててヘッドフォンを外して後ろを振り返ると、いつの間にか結城さんが立っていた。
なんか、怖い・・・!
「な、何か、御用でしょうか!?」
「貴様のだろう?返しておくぞ」

結城さんは俺に投げるように箱を渡してきた。
中には、俺が三好の部屋に仕掛けた盗聴器だ。
「す、すみません・・・」
「?盗聴器の実践は大いに結構だ」
「じゃあ・・・」
「得た情報は報告しろ」
「え?は、はいっ」

結城さんに燃やされた・・・!
嫌と言えるわけもなく・・・。

俺はそれから定期的に結城さんにD機関員の私生活を報告することになった。
三好の部屋には、ちょっとトラウマで、それからしばらくは盗聴器をしかけられなかった。
しばらくの間だけだけどな(笑)。





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