「うっ・・・ぁ・・・ああっ・・」

真島の指が熱い。
真島の指が触れるたびに、全身を電流が駆け抜けるみたいだ。

前戯。いつもの愛撫と変わらないはずなのに、興奮してるせいか俺の身体は敏感になっていた。
「・・・だからっ・・・下は嫌なんだ・・・俺が上になる・・・」
「まだそんなことを言ってるのか?身体はもうこんなになってるのに」
「うあっ・・・そん、なとこ・・・触るなっ・・・」
「身体は正直だな・・・だから、男ってのはいいよ」
わかりやすくて、というんだろうが。
「根っからの女好きのくせに・・・よくいう・・・」
「嫉妬か?だが今はお前だけだ」
真島の声。
少しハスキーな、艶めいた声だ。
その眼は欲望に濡れている。

「くっ・・・」
唇を塞がれた。
「少し黙れよ。いい子だから」
D機関では最年長の俺を、まるで子ども扱いする。
俺が睨むと、真島は嬉しそうに笑い、
「お前の睨んだ顔、好きだよ」
という。
「女じゃあるまいし、そんなセリフ・・・」
「そう罵らないで、可愛い喘ぎ声を聞かせてくれ」
真島は俺の乳首を噛んだ。

一糸纏わぬ姿でもつれ合いながら、俺たちは互いに互いを求めた。
気がつくと俺は、真島の背中に爪を立てていた。
そうしていないと、叫び声をあげてしまいそうだった。
「声を聞かせてくれ。君の声を」

堕ちていくような時間の中で、俺は自分を手放そうとしていた。



明日世界が終わるとしても、きっと君と一緒にいる・・・。

そんな気障なセリフを、呟いて真島は果てた。





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