福本「報告書か・・・面倒だな・・・とりあえず抱いてみるか」

福本は<葛西のぷにぷに抱き枕>を抱いて寝てみた。
すると、意外なことに身体が温まってきた。

福本「なんだ・・・?あったかくて、いい気持ちだ・・・」

等身大の葛西のイラストが書いてある等身大の抱き枕は、抱くと丁度いい具合に、身体に寄り添う。
そしてぽかぽかと、手足を温めた。

福本「磁器が入ってるんだな・・・温泉みたいに温まる」

しばらくすると、イラストの葛西の顔が、赤く染まってきた。

福本「照れているのか?」

温度に反応する特別な布を使っているのだろう。

福本「・・・なんだか変な気分になるな。背徳的な・・・葛西を抱いてるような・・・」

欲を言えば、もう少し人間に近くして・・・と妄想するうちに、福本は我に返った。

「何を言ってるんだ?俺は、ダッチワイフが欲しいわけじゃないんだ」

慌てて起き上がり、枕を投げ捨てた。
床に転がった葛西の顔は、リンゴのように赤く染まっていた。








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