「なんで、俺と寝たんだ?」

翌朝目を覚ますと、田中はそう問いかけた。
口調がガラッと変わって、横暴な口の利き方だ。昨日までの田中が偽装なのだろう。

「なんでって・・・たいした理由はない」
「嘘をつけ」
田中は決め付けた。
「俺を燃やす気なんだろう?」
田中は後ろから僕を抱きしめ、強い力で羽交い絞めにした。

「貴様・・・体中に恋人につけられた痕がある。恋人がいるんだろう?それなのに、俺と寝たな」
「別に恋人じゃない。一回寝ただけだ」
宗像に嫉妬しているのか。面倒だな。
それに、一回寝ただけでこの豹変ぶりは、どうだろう。
まるで浮気を責められる妻みたいだ。

「一回寝ただけ、か。それなら何回やれば恋人になるんだ?」
田中は僕を押さえつけて、馬乗りになった。

「そんなこと・・・」
「2回か?3回か?貴様のいう回数をこれからこなす」
えっ・・・。
驚いていると、唇を塞がれた。

それから、田中の唇は僕の上半身を下っていって、下半身にたどり着いた。
「うあっ・・・やめろ・・・」
僕の柔らかく敏感なそれを、田中は口に含んだ。

「何も考えられなくしてやる・・・恋人の元にも戻れないくらい、逝かせてやるよ」







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